エコラベル ~森につながるマーク~
紙は細かい繊維の集合体。 その繊維の原料は多くの場合、木です。 木、すなわち木材資源は循環型の資源。
古来より水と緑の豊かな日本は、深い森を守り、日々の営みの中で里地里山を利用し、木材資源を循環させてきました。
しかし、私たちの暮らしが薪炭ではなく石油等の化石燃料に依存するようになったため、その循環は途切れ、人の手が
入らなくなった森は荒廃が進むばかり・・・。今必要なことは適切に管理された森から木を切り出して使い、森を育てること
です。私たちの毎日使う印刷用紙の中にも、森を育てることのできる紙があります。
森林認証紙
それぞれの森林認証制度が定める基準を満たす、適切に管理された森林からの木材を原料とした紙。その紙を使うことは、国内外において違法伐採を防ぎ、元気な森づくりにつながります。製作物にロゴマークを表示するには、第三者認証機関による審査やCoC認証取得を求められる場合があるため事前に確認が必要です。
【FSC®認証紙】
FSC®(Forest Stewardship Council® ;森林管理協議会)は世界的な森林認証制度。日本国内でFSC認証の取得が始まってからは10年ほどだが、FM認証は世界81ヵ国1,026ヵ所(1億4千ヘクタール以上)、日本国内では33ヵ所、CoC認証は世界105ヵ国19,935件、日本国内は1,107件にのぼる(2011年4月現在)。紙業界のみならず木材製品全般にわたり取得企業や団体は多い。違法伐採をくい止め、適切で責任ある森林管理を推進するためにつくられた。認証取得の為にはFSCの定める基準に照らし合わせ、それを満たしているかどうか第三者機関から審査・認証を受ける必要がある。
(弊社は、FSC/CoC認証を取得しています。)
【PEFC森林認証プログラム(Programme for the Endorsement of Forest Certification Schemes)】
PEFC評議会は林業関係企業・団体・個人、政府、労働組合、環境団体、その他のNGOやNPOなどステークホルダーから成るNGO。独立した第三者による認証の実施を通して持続可能な森林管理の促進をめざして1999年に設立された。認証制度自体は国ごとに既存の森林認証制度を審査し相互認証している。これまで認証を受けてきた森林は世界中で2億ヘクタール以上にのぼる。認証を受けた森林の材で作られた製品にロゴマークを付ける場合、製品化に関わるサプライチェーン上の企業がCoC認証を取得していること、また、その製品の70%以上が認証材であることが条件となる。
このロゴはPEFC 評議会の許可を得て使用しています(PEFC/01-00-01)
森林保全
エコラベルを表示することで国産材が活用されていることを消費者へ伝え、その購買活動によって国産材を「使う」ことを促進します。消費者の選択を森づくりにつなげます。
【3.9グリーンスタイルマーク/木づかいサイクルマーク】
国産材を利用して作られた製品につけるエコラベルで、2005年から林野庁が国民運動として取り組んでいる「木づかい運動」のマーク。「木づかい運動」とは国産材を使うこと、すなわち需要を生み出すことで森林整備を促し、国内の森林を元気にして地球温暖化をストップさせようというもの。紙製品の他、木製品なども対象となっている。マークの使用に当たっては特定非営利活動法人 活木活木(いきいき)森ネットワーク 木づかい運動事務局に申請する必要がある。
初代「サンキューグリーンスタイルマーク」に代わり、さらなる国産材利用拡大のため、デザインを一新して作られたのが「木づかいサイクルマーク」。日本の森を「植える、育てる、収穫する、上手に使う」というサイクルをコンセプトに、地球を思う人たちの連携及び繋がりを無限大で表現している。
※「3.9グリーンスタイルマーク」の使用は2013年3月まで。
2010年10月から2013年3月は移行期間として「サンキューグリーンスタイルマーク」「木づかいサイクルマーク」を併用している。
【里山物語】
中越パルプ工業株式会社オリジナルのしくみです。原材料となる木材に国産間伐材が活用されており、森林の整備促進につながる。また、用紙使用重量に応じて用紙代の一部が里山保全に取り組む団体へ寄付される。これによって、針葉樹の多い森林だけでなく広葉樹林を含む里地里山をも元気にする。寄付先の活動をweb上で「見える化」するほか、支援していただいたユーザーも任意で公開している。
【Yoshino Heart (3.9ペーパー)】
NPO法人Yoshino Heartの進めるプロジェクトの一つ。奈良県吉野地域の間伐材をチップ工場まで運ぶ輸送費をユーザーさんにご負担いただくことで、間伐と森林整備を促進する。また、NPO法人Yoshino Heart の運営費(寄付金)を用紙代の一部からご協力いただくことで、紙製品にだけでなく木製品などの利用を促進し、地域活性化にもつながる。
【間伐材マーク】
間伐材を用いた製品及び間伐推進の普及啓発を目的に表示することができるエコラベル。2001年マークの運用開始、現在にいたるまで約170社以上の企業が取得、一般消費者に森林整備及び育成に対して貢献していることを認知してもらう活動に役立てている。全国森林組合連合会が設置する、間伐材マーク認定委員会に申請が必要。